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妊娠力の教科書

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妊娠力の教科書

CHAPTER 04

第4章 > 001

卵子の質は、あなたの毎日でつくられる

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OVERVIEW

この節の目的

第2章では、まず「出せる身体」をつくりました。第3章では、女性ホルモンと月経周期を知り、身体の「巡り」を整えてきました。

そして第4章では、いよいよ「育てる」へ進みます。

アーユルヴェーダでBija(ビージャ)とは「種」。卵子も、この命の種の一つです。

この節では、「出す → 巡らせる → 育てる」という順番をもう一度つなぎながら、卵子だけを切り離して考えるのではなく、毎日の食事・消化・血・巡り・休息の先にBijaがある、という見方を整理していきます。

01

ここからは、
「育てる」へ

第2章では、 良いものを入れる前に まず「出せる身体」をつくりました。

第3章では、 女性ホルモンと月経周期を見ながら、 身体の「巡り」を整えてきました。

そして、 ここから第4章です。

テーマは、 Bija(ビージャ)=「種」

いよいよ、 卵子という「命の種」を 育てる視点へ進みます。

あなたは今、3段階目にいる

STEP 1|出す
身体に溜め込まない。

STEP 2|巡らせる
必要なものが届く道を整える。

STEP 3|育てる
その土台の上で、 命の種へ滋養を届ける。

第4章だけを 単独で始めるのではなく、

ここまで積み重ねてきたものの 続きとして考えていきましょう。

02

順番は、
「出す → 巡らせる → 育てる」

この教科書で 何度も大切にしているのが、 順番です。

「身体に良いものだから」 といって、 いきなり何かを足すところからは 始めませんでした。

先に、 身体が受け取れる状態を つくってきました。

畑で考えると、わかりやすい

畑に不要なものが 溜まったまま。

水路も詰まり、 水や養分が届かない。

その状態で、 良い種と肥料だけを 入れ続けたらどうでしょう。

まず必要なのは、 畑を整え、 通り道をつくること です。

身体も、 この教科書では同じように考えます。

まず出す。

そして巡らせる。

その上で、 必要な滋養を届けて 育てていく。

「何を足す?」の前に、
「それを受け取れる身体になっている?」

この順番を忘れないことが、 第4章でも大切です。

03

Bija——
命の「種」をどう見るか

アーユルヴェーダで Bija(ビージャ)とは、 「種」を意味します。

妊娠を考えるときには、 卵子や精子という 命につながる種を考える 一つの概念として使います。

そして、 アーユルヴェーダでは このBijaを、 身体のほかの部分から 切り離して考えません。

第1章の「ダートゥ」を思い出す

第1章では、 食べたものが消化され、 身体の組織を順に養っていくという ダートゥの考え方を学びました。

アーユルヴェーダでは、 その最終段階に 生殖に関わる組織があると考えます。

つまり、 Bijaだけが突然、 身体の中に独立して生まれるのではありません。

毎日の食事、消化、滋養、 そして身体全体の状態の先に Bijaがある。

だから、 卵子のことが気になるときほど、

卵子だけを見るのではなく、 その手前にある 身体全体へ視点を戻します。

04

卵子だけを、
切り離して考えない

妊活では、 「卵子の質」という言葉を よく耳にします。

すると、 どうしても

「卵子に良いものは?」

「卵子を若くするには?」

と、 卵子だけを直接変える方法を 探したくなります。

でも、 卵子も あなたの身体の中にある細胞です。

卵子を育てているのも「あなたの身体」

卵巣へ酸素や栄養を届けるのも、 身体の循環です。

食べたものを 消化・吸収するのも、 あなたの身体です。

眠って回復するのも、 ストレスに反応するのも、 あなたの身体です。

だから、 「卵子を育てる」とは、 卵子だけに何かをすることではありません。

その卵子を育てている 身体そのものを整えていきます。

年齢による変化はあります。

そこを無視する必要はありません。

でも、 年齢だけを見て 「もう何もできない」 と決める必要もありません。

変えられない数字と、
今日から変えられることを分けて考える。

05

治療と土台づくりは、
役割が違う

不妊治療を受けている方も、 これから検討している方もいるでしょう。

医療には、 医療だからこそできることがあります。

排卵を確認する。

卵子や精子の状態を評価する。

受精を助ける。

胚を子宮へ戻す。

必要に応じて、 ホルモンなどを医学的に補う。

こうしたことは、 セルフケアでは代わりにできません。

だからこそ「別の軸」で考える

医療を受けることと、 毎日の身体を整えることは、 どちらか一方を選ぶ話ではありません。

医療に任せる部分と、 自分の日常で整えていく部分。

それぞれ役割が違います。

たとえば、 世界最高のコーチがいても、 選手自身の日々の食事や睡眠、 コンディションづくりまで すべて代わってくれるわけではありません。

医療を受けているからこそ、 自分ができる生活の土台づくりも 淡々と続けていく。

その二つを 対立させないことが大切です。

06

「育てる」という、
アーユルヴェーダの知恵

アーユルヴェーダには、 Rasayana(ラサーヤナ) という考え方があります。

ラサーヤナは、 滋養し、 回復を支え、 健やかに年齢を重ねていくための アーユルヴェーダの大切な領域です。

第4章では、 この「滋養し、育てる」という考え方を、 現代の身体の仕組みとも重ねながら 見ていきます。

第4章で見る、3つのポイント

① ミトコンドリア
卵子が大量のエネルギーを必要とする理由と、 細胞のエネルギー産生について。

② 睡眠
なぜ休息と睡眠が、 身体の回復に欠かせないのか。

③ 体質
ヴァータ・ピッタ・カパによって、 Bijaを整えるときの重点をどう変えるのか。

この3つを、 一つずつ見ていきます。

そして、 ここで忘れないでほしいのは、

第4章だけ頑張ればよいわけではない ということです。

白湯を飲む。

食事を整える。

きちんと出す。

身体を巡らせる。

おっぱい体操を続ける。

眠る。

一見、 卵子とは関係なさそうな 小さな習慣まで含めて、 一つの身体をつくっています。

排毒して、巡らせた。
その先に、種を育てる。

次の節では、 その「育てる」を 細胞レベルから見ていきます。

キーワードは、 ミトコンドリア

なぜ卵子には 多くのミトコンドリアが存在するのか。

そして、 卵子が受精したあとに必要となる 大きなエネルギーと、 どのように関わっているのか。

次の002で、 わかりやすく整理していきましょう。

SUMMARY

この節のまとめ

  • 第4章は「出す → 巡らせる」の先にある、Bija(種)を「育てる」段階です。
  • アーユルヴェーダでは、Bijaは食事・消化・滋養・巡りの先に養われるものと考えます。
  • 卵子だけに何かを足すのではなく、卵子を育てる身体全体を整えることが大切です。
  • 年齢は変えられなくても、これからの食事・睡眠・生活習慣は変えることができます。