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妊娠力の教科書

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CHAPTER 02

第2章 > 006

何を選び、何を減らすか——食材の選び方

何を選び、何を減らすか——食材の選び方

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OVERVIEW

この節の目的

ここまで、「出せる身体」をつくるための基本を見てきました。

では、身体が少しずつ動き始めたところで、次に何を入れていけばよいのでしょうか。

この節では、「良いものを足す」より先に、「何を選び、何を減らすか」という食事の考え方を整理します。

そしてもう一つ。一般的に身体に良いといわれるものでも、体質によって合う味・控えたい味が違うという、アーユルヴェーダならではの視点も見ていきましょう。

01

まず「足す」より、
「選ぶ・減らす」

妊活の食事というと、 つい、

「何を食べればいい?」
「何を足せばいい?」

と考えがちです。

でも、第2章でずっと見てきたのは、 「入れる前に、まず出す」 という順番でした。

食事も同じです。

良いと言われるものを あれもこれも足す前に、

今、何を選び、 何を減らしたいのか。

まずは、 そこから考えていきます。

「引き算」から始める

身体に良さそうなものを 次々に足していくことは、 第2章の最初に学んだ 「断片で考える」ことにもつながります。

まず、 毎日の食事全体を見てみましょう。

何を入れるかだけでなく、 何を入れないかも、 身体を整える選択です。

02

積極的に摂りたいもの

では、 毎日の食事では 何を基本にすればよいのでしょうか。

特別な「妊活食品」を 探す必要はありません。

まずは、 日本の食卓で昔から食べられてきた シンプルな食事を土台にしてみましょう。

食卓の基本にしたいもの

発酵食品
味噌、納豆、漬物など。

天然の出汁
昆布、かつお、煮干しなど。

昔ながらの調味料
原材料がシンプルな味噌、醤油、酢など。

「まごわやさしい」を意識した食材
豆、ごま、海藻、野菜、魚、きのこ、いも類など。

旬のもの
季節に合わせて自然に手に入る食材。

大切なのは、 「これを食べれば妊娠できる」 という食材を探すことではありません。

毎日の食事から、 身体が必要とする材料を 無理なく受け取れること。

それを積み重ねていきます。

03

まず減らしてみたいもの

次に、 「減らすもの」を見てみましょう。

ここで大切なのは、 今日から全部禁止することではありません。

まず、 自分がどれくらい摂っているのかに 気づくこと です。

まず頻度を見直してみたいもの

精製糖や人工甘味料を 多く含む食品。

清涼飲料水や 甘い飲みもの。

揚げ物や、 質のよくない油を多く使ったもの。

加工食品や 原材料の多い食品。

小麦製品や乳製品も、 自分がどれくらい日常的に摂っているのかを 一度振り返ってみましょう。

「食べてはいけない」 という禁止リストを増やすと、 食事そのものが苦しくなります。

そうではなく、

知らずに選ぶのではなく、
知ったうえで、自分で選ぶ。

その力を身につけることが この節の目的です。

04

「減らす」は、
その先の準備でもある

なぜ、 妊娠する前の今から 食習慣を整えるのでしょうか。

それは、 妊娠がゴールではないからです。

妊娠のあとには、 妊娠期があり、 出産があり、 産後があり、 授乳や育児があります。

今の習慣は、その先へ続いていく

妊娠した瞬間に、 何十年も続けてきた食習慣を 急に変えるのは簡単ではありません。

だから、 妊娠前の今から少しずつ、

自分で選び、 自分で減らせる習慣

を身につけておきます。

完璧にやめられなくても 構いません。

「毎日」だったものを 「週に数回」へ。

「何となく買う」を 「今日は本当に欲しい?」へ。

小さな選択の積み重ねで、 食習慣は変わっていきます。

05

あなたに「合う味」は、
人と違う

ここからは、 アーユルヴェーダならではの 食事の考え方です。

一般的に 「身体に良い」と言われる食材でも、

すべての人に、 同じように合うとは限りません。

アーユルヴェーダでは、 食べものの味を 6つに分けて考えます。

6つの味

甘味

酸味

塩味

辛味

苦味

渋味

そして、 体質によって バランスを取りやすい味と、 摂りすぎに注意したい味が 変わります。

06

6つの味を、
体質に合わせて使う

たとえば、 アーユルヴェーダでは 自然な甘味は、 ヴァータを落ち着かせる方向に働くと考えます。

消耗しやすく、 軽く、乾きやすいヴァータにとって、 適度な甘味は 「満たす」方向に働きます。

一方で、 重さや停滞に傾きやすいカパは、 甘味を摂りすぎると さらに重くなりやすいと考えます。

同じ味でも、働き方が違う

ヴァータ
温かさや潤い、 適度な甘味など 「満たす」方向を意識します。

ピッタ
熱を強めすぎないよう、 苦味や渋味なども 上手に取り入れます。

カパ
重さを増やしすぎないよう、 辛味・苦味・渋味などを バランスよく使います。

反対に、 苦味や渋味は、 ピッタやカパには バランスを取りやすい一方で、

ヴァータが摂りすぎると、 冷たさ・軽さ・乾燥の性質を 強めることがあります。

「身体に良い食べもの」ではなく、
「今の私に、どう合う?」

これが、 第2章003で学んだ 「自分に合う方法」の 食事版です。

6つの味と体質の組み合わせを すべて暗記する必要はありません。

付録の 「あなたの体質に合う味・食材 早見表」 を使って、 毎日の食事の中で 少しずつ確認していきましょう。

ここまでで、 「何を選ぶか」 が見えてきました。

でも、 もう一つ大切なことがあります。

せっかく良いものを選んでも、 「どう食べるか」 によって、 身体での受け取られ方は変わります。

次の節では、 消化・調理・食べ方という視点から、 選んだ食材を きちんと滋養へつなげる方法を 見ていきましょう。

SUMMARY

この節のまとめ

  • 食事も「何を足すか」より先に、何を選び、何を減らすかを考えます。
  • 発酵食品、天然の出汁、昔ながらの調味料、旬の食材など、身体が受け取りやすい食事を基本にします。
  • 加工度の高い食品や精製糖、質のよくない油などは、いきなりゼロにするのではなく、まず「意識して減らす」ところから始めます。
  • 食習慣を整えることは、妊娠前だけではなく、その先の妊娠期・産後・授乳期へつながる準備でもあります。
  • アーユルヴェーダでは、甘味・酸味・塩味・辛味・苦味・渋味の6味を体質との関係で考えます。
  • 「一般的に良いもの」ではなく、「今の自分にどう合うか」を見ながら食材を選ぶことが大切です。