VIDEO 002
腸と卵巣はつながっている——滋養が届く身体の条件
動画を見る
YouTubeに移動して再生します
OVERVIEW
この節の目的
「腸を整えることが大切」と聞いても、それがなぜ子宮や卵巣、そして卵子にまで関係するのかは、少しわかりにくいかもしれません。
この節では、食べたものを受け取る腸、そこからつくられる血、そしてその血によって養われる卵巣という流れを見ていきます。
便が出ているかどうかだけではなく、「受け取る入口」と「出す出口」の両方から、滋養が届く身体について考えてみましょう。
01
「腸」と「卵巣」は、
どうつながっている?
「便秘は身体によくない」 「腸内環境は整えたほうがいい」
これは、多くの方が 一度は聞いたことがあると思います。
でも、 妊娠を考えたときに、
なぜ腸を整えることが、 子宮や卵巣にまで関係するのでしょうか。
そのつながりを理解するために、 まず思い出してほしいのが 第1章で学んだ 「食べたものが身体になるまで」の流れです。
私たちの身体は、 食べたものを消化し、 栄養を吸収し、 それを材料にしながら 日々の組織を保っています。
その出発点の一つが、 腸です。
02
卵子を養うものも、
毎日の身体からつくられる
卵子は、 排卵の日に突然できあがるものではありません。
卵巣の中では、 複数の卵胞が長い時間をかけて発育し、 そのうちの一つが 排卵へ向かって成熟していきます。
その過程で必要になる 酸素や栄養は、 血流によって届けられます。
今日の身体は、未来の卵子と無関係ではありません
卵巣だけを切り離して 「卵子のために何をすればいい?」 と考えるのではなく、
食べること。
消化すること。
吸収すること。
血流によって届けること。
その手前からつながっている と考えてみましょう。
だからこそ、 卵子だけに何かを足そうとする前に、 まず身体全体の土台を見ることに 意味があります。
03
「腸活」を
便通だけで終わらせない
「腸活」というと、
善玉菌。
発酵食品。
食物繊維。
毎日の便通。
こうしたものを 思い浮かべる方が多いかもしれません。
もちろん、 どれも腸を考えるうえで 大切な視点です。
ただ、 腸には 小腸と大腸があり、 役割は同じではありません。
小腸と大腸、それぞれの役割
小腸|受け取る入口
消化された食べものから、
身体に必要な栄養の多くを
吸収する場所です。
大腸|まとめて外へ出す出口
水分を調整しながら、
不要になったものを便として
外へ送り出します。
つまり、 「毎日便が出るか」だけでなく、
必要なものを受け取れているか。
不要なものを外へ出せているか。
その両方を見ることが大切です。
04
入口で受け取り、
出口から出す
腸の状態が乱れると、 身体にとって必要なものを 十分に受け取りにくくなることがあります。
一方で、 腸内では日々さまざまな代謝産物が生まれ、 腸のバリア機能や腸内細菌のバランスも 全身の状態と関わっています。
ここで大切なのは、 身体を単純に 「きれい・汚い」で考えることではありません。
見たいのは、この2つ
必要なものを、受け取れているか。
不要になったものを、外へ出せているか。
この入口と出口が どちらも働いていることで、 身体の中の循環が成り立ちます。
入れることだけでも、
出すことだけでもない。受け取って、使って、出す。
その一連の流れを見る。
05
腸と女性ホルモンの
意外な関係
腸は、 栄養を受け取るだけの場所ではありません。
女性ホルモンの一つである エストロゲンの代謝にも、 腸内環境は関わっています。
体内で役目を終えたエストロゲンの一部は、 肝臓で代謝されたあと、 胆汁を通して腸へ送られます。
その後、 腸内細菌の働きによっては 一部が再び吸収されることがあります。
腸は「ホルモンの出口」にも関わっている
だから、 腸内環境を考えることは、 単に便秘を解消するためだけではありません。
女性ホルモンが体内で どのように代謝され、 外へ出ていくか。
その流れを見ることにもつながります。
06
便が毎日出ていれば、
それで十分?
「私は毎日便が出ているから、 腸は大丈夫」
そう思う方もいるかもしれません。
でも、 排出の状態を見るときに、 便の回数だけで判断することはできません。
身体には、 便以外にも複数の出口があります。
身体には、いくつもの出口があります
便
消化管から不要になったものを外へ。
尿
腎臓でろ過された水分や代謝産物を外へ。
汗
主に体温を調節しながら、
水分や電解質などを外へ。
生理
妊娠が成立しなかった周期に、
子宮内膜が経血として排出されます。
大切なのは、 何か一つの出口だけを 無理に働かせることではありません。
身体全体として、 入る・巡る・出る が無理なく回っているかを見ることです。
「腸を整える」は、
「便を出す」だけではありません。必要なものを受け取り、
身体へ届け、
不要なものを外へ出せる身体をつくること。
次の節では、 ここからもう一歩進みます。
同じ「出す」でも、 なぜ人によって 合う方法が違うのでしょうか。
その鍵となる 「体質」について 見ていきましょう。
SUMMARY