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女性ホルモンと妊娠の全体図——どの過程に、何が起きているのか
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OVERVIEW
この節の目的
妊娠を望んでいると、「今月は排卵できた?」「着床する?」「卵子の状態は?」と、どうしても目の前のことに意識が向きやすくなります。
けれど、妊娠はその瞬間だけで起きているものではありません。卵子が育つ時間、排卵、受精、着床、そして妊娠を継続するまで、すべてが一つの流れとしてつながっています。
この節では、妊娠の各段階で身体の中に何が起きているのかを一つの全体図として整理し、「今から身体を整えること」にどんな意味があるのかを見ていきましょう。
01
妊娠は「その瞬間」だけの
話ではない
妊娠を望んでいると、 どうしても 目の前の一回に意識が向きます。
今月は排卵できた?
タイミングは合った?
卵子は何個育った?
着床する?
真剣だからこそ、 そこが気になるのは当然です。
でも、 妊娠は その一日だけで起きているわけではありません。
もっと長い流れで見てみる
卵胞が育つ。
卵子が成熟する。
排卵する。
精子と出会う。
受精卵が子宮へ移動する。
子宮内膜に着床する。
妊娠を維持していく。
妊娠は、この長い流れの先にあります。
目の前の一回だけではなく、
そこへ至るまでの身体を見る。
02
卵子が育つ段階
卵子は、 排卵の日に突然できあがるわけではありません。
卵巣の中では、 卵胞が長い時間をかけて発育しています。
この教科書では、 卵子が育っていく長い時間を 「約180日」という目安で捉えています。
その間、 卵巣や卵胞にも 血流を通して 酸素や栄養が届けられます。
半年後のために、今日できること
今日の食事。
今日の睡眠。
今日の運動。
今日の身体の巡り。
その一つひとつが、 「今月だけ」ではなく、 これから先の身体づくりにつながります。
だからこそ、 妊娠を望んだ瞬間から 身体を整えることには意味があります。
すぐ結果が見えなくても、 身体の中では 次の周期、その次の周期へ向けた 準備が続いています。
03
排卵の段階
卵胞の中で卵子が成熟すると、 やがて排卵が起こります。
成熟した卵子が 卵胞から放出されるのが 排卵です。
この時期には、 人によって 下腹部の違和感や痛みなどを 感じることもあります。
そして、 月経周期にともなう ホルモンの変化は、 おっぱいにも現れることがあります。
周期と、おっぱいの変化を一緒に見る
排卵前後に 張りを感じる。
重く感じる。
敏感になる。
そんな変化がある人もいます。
大切なのは、 一つの変化だけで 身体の状態を決めつけることではありません。
「今、周期のどこにいる?」 と一緒に観察することです。
排卵が終わると、 身体は 「卵子を育てる段階」から 「受精卵を迎える段階」へ 切り替わります。
04
受精・着床の段階
自然妊娠では、 排卵された卵子が 卵管へ取り込まれます。
そこで精子と出会い、 受精が成立すると、 受精卵は細胞分裂を繰り返しながら 子宮へ向かいます。
そして、 子宮内膜へ入り込むのが 着床です。
着床は「受精卵だけ」の話ではありません
受精卵があること。
子宮まで移動できること。
子宮内膜が 受精卵を迎えられる状態であること。
ホルモンが 適切に働いていること。
「種」だけでなく、 「迎える側」の準備も必要です。
これは、 この教科書で何度も使ってきた 「畑と種」の考え方です。
良い種だけあればいい。
良い畑だけあればいい。
どちらか一方ではなく、 両方がかみ合うことが必要です。
05
妊娠を継続する段階
着床したら、 そこで妊娠が完成するわけではありません。
そのあとも、 妊娠を維持し、 赤ちゃんを育てていく環境が必要です。
妊娠初期には、 プロゲステロンが 子宮内膜を妊娠に適した状態へ保つうえで 大切な役割を担います。
「着床できた」で終わりではない
卵子を育てる。
排卵する。
受精卵を迎える。
そして、 妊娠を育み続ける。
そのすべての段階で、 身体の状態とホルモンの働きが関わっています。
だから、 「排卵のときだけ」 「着床するときだけ」 身体を整えようとしても、 身体は急には切り替わりません。
日頃から 一つの流れとして 土台を整えておくことが大切です。
また、 一度妊娠・出産した身体も、 以前とまったく同じではありません。
出産、授乳、育児を経れば、 身体の状態や月経周期も 変化することがあります。
第二子以降を望む場合も、 「以前妊娠できたから大丈夫」 ではなく、 今の自分の身体をあらためて見ていきましょう。
06
今日から始めることに、
意味がある
ここまで読んで、
「身体を整えるには、 ずいぶん時間がかかるんだな」
と感じた方もいるかもしれません。
でも、 長いからといって 難しく考える必要はありません。
身体づくりも、最初は「意識すること」から
子どもの頃、 最初からお箸を 上手に使えた人はいません。
何度も使い、 繰り返したから、 今では考えなくても使えます。
身体を整える習慣も同じです。
最初は、 白湯も、 食事も、 おっぱい体操も、 「意識してすること」。
でも、 繰り返すうちに 「いつもの暮らし」へ変わります。
12週間の目的は、
12週間だけ頑張ることではありません。身体を整えることを、
自分の日常にすること。
そして、 第3章で取り入れる おっぱい体操も、 妊娠するためだけの体操ではありません。
毎日自分のおっぱいに触れ、 「いつもの状態」を知る習慣は、 その先の妊娠・出産・授乳にもつながります。
妊娠中のことは、 妊娠する前から学ぶ。
出産や授乳のことは、 その日を迎える前から備える。
妊娠・出産・産後・授乳は、 一つの身体の中で続いています。
次の節は、 第3章の総仕上げです。
ヴァータ・ピッタ・カパによって、 「畑」の荒れ方はどう違うのか。
そして、 おっぱい体操を 自分の体質に合わせて どう使い分ければよいのか。
体質別おっぱい体操 を具体的に見ていきましょう。
SUMMARY