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食べたものが、いのちになるまで——ダートゥ7段階のしくみ
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OVERVIEW
この節の目的
食べたものは、そのまま身体の栄養になるわけではありません。
この節では、アーユルヴェーダで考える「ダートゥ7段階」を通して、食べたものが少しずつ身体をつくり、最後に卵子や精子という「いのちの種」へつながっていく流れを見ていきます。
難しい言葉を覚えることよりも、「すべてはつながっている」という身体の見方をつかんでいきましょう。
01
食べたものは、
そのまま身体になるわけではない
「身体に良いものを食べれば、 その栄養が身体に届く」
そんなふうに考えている方も 多いかもしれません。
けれど、私たちの身体は、 食べたものをそのまま使っているわけではありません。
食べたものを消化し、吸収し、 身体の中で使える形へと変えながら、 少しずつ自分の身体をつくっています。
大切なのは「食べたもの」だけではありません
どんなに良いものを選んでも、 それをきちんと消化し、 身体の中で使える形に変えられなければ、 その先へ十分につなげることはできません。
だから妊娠力を考えるときも、 「何を食べるか」と「身体がどう受け取るか」 の両方を見る必要があります。
02
食べたものが「いのちの種」になるまでの7段階
アーユルヴェーダでは、 身体をつくる組織を 「ダートゥ」 という7つの段階で捉えます。
食べたものから得た滋養が、 身体のさまざまな組織を養いながら、 最後に生殖組織へつながっていく、 という考え方です。
ダートゥ7段階
① ラサ|栄養の液
消化されたものから最初につくられ、
全身を潤し、養うもの。
② ラクタ|血液
全身を巡り、必要なところへ滋養を運ぶもの。
③ マンサ|筋肉
身体を支え、動かす組織。
④ メーダ|脂肪
潤いを保ち、エネルギーを蓄える組織。
⑤ アスティ|骨
身体の構造を支える組織。
⑥ マッジャー|骨髄・神経
身体のさらに深い部分を支える組織。
⑦ シュクラ|生殖組織
卵子や精子など、
次の命へつながる「いのちの種」。
名前を全部覚える必要はありません。
ここでまず知ってほしいのは、 「身体はバラバラにつくられているのではない」 ということです。
食べることも、血液も、筋肉も、骨も、 そして卵子や精子も。
すべてが一つの身体の中で つながっています。
03
なぜ、生殖は最後にあるのか
7段階を見てみると、 卵子や精子にあたる シュクラ(生殖組織) は、いちばん最後にあります。
アーユルヴェーダでは、 身体はまず、 今ここにある自分の命を保つための組織を養い、 その先に生殖の力があると考えます。
血をつくる。 身体を動かす。 身体の構造を支える。
そうした自分自身を保つための働きがあり、 そのうえで、 もう一つの命へつながる力が育っていく。
卵子だけを切り離して考えるのではなく、
そこへ届くまでの身体全体を見る。
前の節で学んだ 「オージャス=命の余力」 という考え方も、 ここでつながってきます。
最後だけを何とかしようとするのではなく、 その手前から身体を養っていく。
これが、この教科書で 「土台」を大切にしている理由のひとつです。
04
身体の表面にあらわれる、
小さなサイン
ダートゥという考え方は、 一見すると少し難しく感じるかもしれません。
でも、アーユルヴェーダでは、 身体の奥で起きていることと、 私たちが日常で感じる変化を 別々には考えません。
たとえば、こんなところにも
アーユルヴェーダでは、 最初のダートゥである ラサは、 母乳とも深く関わると考えます。
だから、 授乳のための身体づくりは 出産してから突然始まるものではなく、 妊娠前の身体づくりから すでにつながっていると捉えます。
また、髪や爪などの状態も、 身体全体の滋養状態を見る 一つの手がかりとして考えます。
髪のツヤが変わった。 爪が割れやすくなった。 肌の感じがいつもと違う。
もちろん、 ひとつの変化だけで 身体の状態を決めつけることはできません。
けれど、 こうした日々の小さな変化も、 「今の私はどうだろう?」 と身体を見るきっかけにはなります。
05
「何を食べるか」だけでは足りない
妊活を始めると、 「これを食べた方がいい」 「この栄養素を摂った方がいい」 という情報がたくさん入ってきます。
もちろん、 食べるものを選ぶことは大切です。
でも、この7段階の考え方から見ると、 もう一つ大切なことが見えてきます。
入れることと、使えることは違います
食べたものを、
消化できるか。
吸収できるか。
必要なところへ巡らせられるか。
不要なものを外へ出せるか。
こうした身体の働きがあって、 はじめて「食べたもの」が 自分を養うものとして活かされていきます。
同じものを食べても、 身体の受け取り方は 誰もが同じではありません。
アーユルヴェーダでは、 その違いにも 体質が関わると考えます。
具体的な食事や消化、 そして「出すこと」については、 第2章から詳しく見ていきます。
06
6カテゴリを、
7段階の流れに重ねてみる
ここで、 最初に受けた妊娠力セルフチェックを 思い出してみてください。
あなたの結果には、 6つのカテゴリがありました。
6つの視点
Ambu|アンブ
食事・消化・滋養
Srotas|スロータス
便・リンパ・血液などの通り道
Kshetra|クシェートラ
子宮・骨盤・下腹部の環境
Ritu|リトゥ
月経周期・排卵・身体のリズム
Bija|ビージャ
卵子・精子という、いのちの種
Manas|マナス
心・不安・ストレス
これらは、 それぞれが独立しているわけではありません。
食べること。 消化すること。 巡らせること。 命を育てる場所を整えること。 そして、いのちの種まで力を届けること。
6カテゴリは、 今の身体のどこに手をかけたいのかを見るための「地図」 です。
最後にある「卵子」だけを見るのではなく、
そこへ届くまでの道のりを見る。
では、あなたの場合は、 その道のりの どこに手をかけるとよいのでしょうか。
次の節では、 あなた自身のセルフチェック結果を使って、 「今、どこから整えるのか」 を読み解いていきます。
SUMMARY