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妊娠力の教科書

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妊娠力の教科書

CHAPTER 01

第1章 > 002

妊娠力の正体——オージャスという命の余力

妊娠力の正体——オージャスという命の余力

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01

年齢は、確かに妊娠力に影響する

妊娠を考えるとき、 年齢は無視できない要素です。

年齢とともに卵子の数は減り、 卵子の状態も少しずつ変化していきます。

これは、誰かの努力不足でも、 身体が悪いからでもありません。

人の身体に起こる、 自然な時間の変化です。

だから、この教科書でも 「年齢は関係ありません」 とは考えません。

年齢は、 妊娠を考えるうえで大切な情報の一つです。

02

でも、年齢だけでは説明できない

では、年齢が若ければ、 必ずすぐ妊娠できるのでしょうか。

反対に、 年齢を重ねたら妊娠する力はなくなるのでしょうか。

実際の身体は、 そんなに単純ではありません。

同じくらいの年齢でも、 比較的すぐに授かる人もいれば、 長いあいだ妊娠を望みながら、 なかなか結果につながらない人もいます。

年齢だけで妊娠力が決まるのであれば、 この違いは説明できません。

ここで大切なのは、 「何歳か」だけではなく、 今の身体がどのような状態にあるのか という視点です。

【図解1を挿入】
年齢

消化・滋養 / 巡り / 排出 / 睡眠 / 心身の余力

今の妊娠力

03

身体はまず、「自分が生きること」を優先する

私たちの身体には、 何よりも先に守らなければならないものがあります。

心臓を動かすこと。 呼吸をすること。 体温を保つこと。 脳や内臓を働かせること。

つまり、 まず自分自身の命を維持することです。

身体に入ってきた栄養やエネルギーは、 まず、生きるために必要な場所へ使われます。

これは身体にとって、 とても自然で合理的な仕組みです。

04

生殖は、「余力」があるときに働く

では、 もう一つの命を迎える「生殖」は、 身体の中でどのような位置にあるのでしょうか。

生殖は、 自分自身の生命を保ったうえで、 さらにもう一つの命を育てる働きです。

そのため、 身体が日々を維持するだけで精一杯の状態では、 生殖まで十分な力を回しにくくなります。

食べたものをうまく滋養にできない。 睡眠をとっても回復しない。 冷えや巡りの悪さが続いている。 排出が滞っている。 心身がずっと緊張している。

一つひとつは妊娠と直接関係がないように見えるかもしれません。

でも、それらが積み重なって 「自分を保つだけで精一杯」という状態になれば、 その先の生殖に使える力は少なくなります。

妊娠力を見るときに大切なのは、 「妊娠できるか、できないか」だけではありません。

今の身体に、 もう一つの命を迎えられるだけの余力があるか という視点です。

【図解2を挿入】
身体のエネルギー

生命維持

回復・修復

余力

生殖

05

「すぐ妊娠した」だけを見て比べない

妊活をしていると、 周りの人の妊娠が気になることがあります。

自分より食生活に気をつけていないように見える人。 不規則な生活をしているように見える人。

そんな人が先に妊娠すると、 「私はこんなに頑張っているのに、なぜ?」 と思うこともあるでしょう。

でも、 その人の人生の一場面だけを切り取って、 自分と比べないでください。

妊娠したという事実だけでは、 その人の身体の土台や、 妊娠中・出産・産後までの状態はわかりません。

この教科書で目指しているのは、 「誰より早く妊娠すること」ではありません。

命を迎え、 お腹の中で育て、 出産し、 その先の生活まで支えていける身体をつくることです。

だからこそ、 妊娠はゴールではありません。

「妊娠できた」だけでは、身体の土台はわからない

妊娠までにかかった時間だけで、 自分の身体と誰かの身体を比べることはできません。

見えているのは、 その人の長い身体の歴史の中の、 ほんの一部分です。

比べるなら、 他人ではなく、 これまでの自分とこれからの自分を見ていきましょう。

SUMMARY

01|年齢は、大切な要素の一つ
年齢による身体の変化はあります。 ただし、妊娠力のすべてを年齢だけで説明することはできません。

02|身体は、まず自分の命を守る
栄養やエネルギーは、 最初に生命維持や回復のために使われます。

03|生殖に必要なのは「余力」
自分自身を保ったあとに残る余力が、 もう一つの命を迎える力につながります。

04|他人の「妊娠した」だけを切り取らない
妊娠までの早さではなく、 自分の身体の土台がどう変わっているかを見ていきます。

では、その「余力」とは何なのか

すぐ妊娠する人と、 なかなか妊娠しない人。

その差を考えるとき、 年齢や卵子の数だけでは見えてこないものがあります。

それが、 もう一つの命を迎えるだけの「余力」です。

アーユルヴェーダでは、 この命を支える余力を 「オージャス」 という言葉で捉えます。

次の002では、 このオージャスとは何なのか。

なぜそれを、 この教科書では「妊娠力の正体」と考えるのかを、 もう少し深く見ていきましょう。

SUMMARY

この節のまとめ